全国の乗馬クラブの詳細情報や口コミを検索
〜採用情報やキャンペーン情報も〜

  • 2019.06.15

【本当に必要?】初心者のための鞭・拍車の種類と選び方

拍車と鞭の選び方

乗馬を始めて少し上達してきた頃、インストラクターに拍車や鞭を購入するよう進められることと思います。

そんな時、本当に今の自分に必要なのかな?とか、
クラブの人に勧められると押し売りされているんじゃないかという感覚になったりすることもあるかもしれません。

そんな初心者の方のために、鞭の種類と役割、拍車の種類と役割、そして値段について詳しく解説しますので、今のあなたに本当に必要かどうかの判断になれば良いと思います。

鞭の種類と役割について

ブリティッシュの馬術では主に3種類のムチを使います。

  1. 短鞭(たんべん)
  2. 長鞭(ちょうべん)
  3. 追鞭(おいむち)

3種類の鞭

追鞭については、馬の調教等に使用するものですので、ここでは短鞭と長鞭についてそれぞれの役割や用途などを解説していきます。

短鞭の役割と用途

短鞭は、文字通り短いムチで、50cm〜70cmくらいのムチです。
値段はピンキリで、1,980円〜70,000円くらいまで様々です。

1,980円
初心者用ムチ

Amazonで見る

このように初心者向けのリーズナブルなものもあります。

みんな大好きエルメスも短鞭を販売しています。

66,960円
エルメスの短鞭出典:HERMES公式サイト

75cm以下であれば障害飛越競技とクロスカントリー競技の公認競技で使用することができます。

初心者の方がはじめに持つムチはだいたい60cm〜70cmくらいの短鞭を購入することになるでしょう。

初心者に勧められる理由としては、短鞭の先にはフラップという部分がついており、これが三角形や星型、ハート形になっているものだと、鞭で馬の肩を叩いた際にとてもいい音がでるのに刺激が少ないというのが理由です。

短鞭のフラップ

刺激が強いものだとイレギュラーな動きをされた時に初心者では対応できないことが多く、落馬などの危険がありますからね。

馬への扶助は脚をメインに舌鼓(ぜっこ)を使ったりして馬を動かすようにしますが、どうしても反応してくれなかったり、乗り手に反抗して動いてくれない時には肩にムチを入れたりします。

基本的には、持っているだけでも馬の注意力を乗り手に向けさせることができます。

長鞭の役割と用途

長鞭は100cm前後の長くて細いムチです。
値段はやはりピンキリで、2,500〜50,000円ほどです。
乗馬クラブで販売されているものだと5,000〜10,000円くらいが多いのではないでしょうか?

長鞭出典:Amazon

長鞭は馬場馬術で使われます。公式の競技会で使用することはできませんが、待機馬場(アリーナに入る前に運動しながら待っているところ)では120cm以下の鞭を使用することは認められています。
長鞭は、障害飛越競技では使用することができません。

短鞭とは違い馬の腰に使うものですので、そのために長く作られています。
ともあし(馬の後脚)をよく動かして馬場馬の動きをさせたりするために使います。
また、短鞭よりも馬が敏感になるので反応の悪い【重い馬】に効果的です。

馬場馬術 腰ムチ

初心者に長鞭ではなく短鞭をオススメするのは、手が不安定な状態でバタバタしてしまうことが多いため、長い鞭が余計に馬の身体に触れて反応をさせてしまい危険だからです。

初心者が鞭を使う際には注意が必要なのです。

鞭と手綱を片手で持って使うため、初心者で慣れないうちは落としてしまうこともあります。
下の画像を参照
手綱と鞭
そしてムチを落とすと馬が驚いてイレギュラーな動きをすることがあるため危険です。

そのような場合はまだムチは購入しなくても良い段階かと思います。
手綱操作ができるようになって余裕ができてからでもムチの使用は遅くはありません。
逆に、最初から慣れておいた方が良いという指導員もいますが、不安な方は落下防止用のループがついているものを選ぶと安心です。

落下防止用ループ

乗馬クラブで購入される場合は、Amazonや楽天で買うよりも値段が高いですがきちんとしたブランドのものが置いてあることが多いです。
初心者で、まだブランドなどにこだわりはない!ということであればAmazonや楽天で落下防止用ループがついた短鞭を購入することをオススメします。

Amazonで見る

初心者のための拍車の選び方

副扶助にはムチの他にも拍車があります。だいたいムチとセットで拍車も勧められるのではないでしょうか?
拍車には色々な形状や長さがありどれを購入したら良いかわからない方が多いでしょう。

拍車4種類

インストラクターに勧められたものを購入するのが間違い無いとは思いますが、自分で納得して購入するのが良いと思いますので、初心者が最初に買うべき拍車を詳しく解説します。

拍車の役割を知り今必要かどうか見極める

副扶助である拍車は、手綱や脚・舌鼓などの扶助を強化するのに役立ちます。
また、ウェスタンや馬場馬術では服装規定として拍車の装着が義務付けられていたりもしますし、馬場馬術では高度な動きを馬に要求するために拍車を使用しますが、現段階では考えなくて良いでしょう。
練習で拍車が本当に必要かどうか?だけ考えれば良い段階です。

さて、現在あなたは扶助が馬にうまく伝わらずに悩んでいませんか?
拍車は、重い馬を動かせるようになる役割もあります。

  • 速歩がなかなか出なくて大変な馬に乗ることはありませんか?
  • 駈歩が全然出せない馬に乗ることはありませんか?

そんな時に拍車の購入を検討するのは良いと思います。

初心者が拍車をつける際の注意点

現在あなたは

  • 正しい脚扶助ができていますか?
  • 踵が上がってしまったりしていませんか?
  • 軽速歩の際に正しい脚位置をキープすることができていますか?

これらができていないと拍車をつけた際に無駄に拍車が入ってしまい、馬をイライラさせたりイレギュラーな動きをされてしまいます。

初心者の方が乗る会友馬は重たい馬を配馬することが基本ですのでそんなに危険なことは無いと思いますが、危険な目に合う可能性もあります。

現段階で正しい脚位置、脚扶助ができているか今一度確認してからでも拍車の購入は遅く無いと思います。

初心者が拍車をつけるメリットはあるか?

正しい脚が使えないと危険があるという話をしましたが、脚扶助が正しく行えていない段階では、指導員・インストラクターが重い馬を配馬してくれてると思いますので初心者が拍車をつけるメリットもあります。

重たい馬に乗ってなかなか速歩が出せなかったり、駈歩が出せずにレッスンの時間が過ぎてしまうよりは、拍車をつけてスムーズに出せた方が良いです。
現段階での練習では、扶助の正しい練習というよりは乗り手(人間)が馬の動きについていったりすることに重点をおいた方が良いからです。

逆に軽い馬に乗らせてもらっている方は拍車はまだいらないでしょう。

  • 手前を意識して正しい脚位置で軽速歩の「立つ座る」ができていますか?
  • 駈歩の動きに問題なくついていけていますか?

自分で発進する練習よりもまずは馬の動きに慣れ、馬の動きを邪魔せずついていくことができるようになることが大切です。
これらができるまでは指導員が追鞭や調馬策で馬の発進をしてくれるとおもいますので、その場合はまだ拍車はつけなくても良いでしょう。

初心者が拍車を選ぶならこれ!

それでもいつかは拍車をつけなければいけません。
今のうちから慣れておくためにも拍車を購入しておいて、配馬された馬によって使用したり拍車を外したり使い分けても良いと思います。

拍車には大きく分けて2つの種類があります。

  • 輪拍(りんぱく)
  • 棒拍(ぼうばく)

馬への反応の強さは、
輪拍(りんぱく) > 棒拍(ぼうばく)
です。

なので、初心者の方には、棒拍(ぼうばく) が勧められると思います。
この棒拍(ぼうばく) にも、丸い形状のものや四角い形状のものがあり、

馬への反応の強さは、
四角い形状 > 丸い形状
です。

また、長ければ長いほど強い拍車になります。

ですので、はじめに購入する拍車は、
棒拍(ぼうばく) 、丸型、2.5cm(標準くらい)
で間違いありません。

拍車セット

Amazonで見る

正しい踵の位置や脚位置ができていない状態ですと拍車が入り過ぎてしまうので、どんなに重い馬でも強い拍車を選ぶのはやめましょう。
強い拍車が欲しくても、拍車の使い方を知らなければ拍車を入れることすらできません。

なのではじめはこのくらいの拍車から練習しましょう。

まとめ

初心者がクラブで乗せてもらう会友馬は、色々なレベルの人が乗っているため様々です。
脚扶助に敏感だったり、拍車を嫌ったり、ムチに敏感になっていたりするので、配馬されるたびに指導員に「この馬だったら拍車は必要か?」「ムチはいるか?」と確認するのが良いでしょう。
いつも同じ馬に乗るようであれば必要ない馬もいると思いますが、今後色々な馬を乗って行くことになると思いますので、拍車もムチも必ず必要になってきますから購入はしておくべきです。